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異世界のイストワール  第7章~ニルバーナの村~  その8

 
~前回のあらすじ~
夜の門番の仕事が回ってきたので、ヒルダに昼寝をしておけと言われ、エルガの家に戻ったシャクは中庭でギルティとサリエルの一戦を目撃し、エルガに弟子入りをした。

以下は続きです。
 

 
*エルガの稽古は門番の仕事が終わってからとなり、シャクは休む為、2階の部屋に居る。しかし、一人ではない。武闘家のレイアも居る。
何故、彼女が部屋の中に居るのかと言うと、エルガが朝言いかけた“ノラマ”の事を話してもらう為だ。シャクはヤベルクに屯所へ連れて行かれた為、聞けなかったのだが、彼女はエルガから聞いているはず。そう言うわけで、シャクは彼女に聞くことにした次第である。
レイアは部屋の中に置かれた木製の椅子に座って、足をぶらぶらさせながら言った。
「・・・・ノラマって・・・・・・・魔物の子供かもしれないんだって・・・」
「魔物の子供っ!?」
シャクはベットに座っていたが、立ち上がった。
「一体どう言う事だよ!」
「しっ!声が大きいわよ!」
レイアは人差し指を唇に当てて囁いた。
彼女の動作でシャクは声を小さくした。
「魔物の子供ってどう言う事だよ?」
「・・・・あのね、エルガさんが28歳の時に・・・9歳のサリエルさんとギルティさんを連れて稽古をしにニルバーナから少し離れた森へ行ったらしいの。そしたら・・・森の中に人型の石造を発見したんだって。それも、凄く古い石造でね。苔とか蔓草とかが絡まってたの。それで、エルガさんはこんな場所にこんな石造があるなんて妖しいなって思ったらしくて・・・」
「思って?」
「・・・ひょっとしたら人が石化させられているのかもって思って・・・キュアルを唱えたらしいの。」
「キュアル?何だ、それ。」
「えっと、何でも状態を治す魔法らしいの。」
「ふ~ん・・・」
キュアル——————状態変化解除魔法。味方に降り掛かるあらゆる状態(毒・猛毒・小人・子豚・蛙・麻痺・暗闇・石化・混乱等)を治す魔法。強力な状態変化を引き起こすものでも、長い年月が経っていれば、キュアルでも解除可能である。
「そしたら・・・石化が解けて・・・予想通り、白髪で心持肌が紫色の少年が出て来たんだって。それで、その少年の後頭部分の首の・・付け根辺りから8本の蛇が生えてて・・・」
レイアの話を聞いてシャクは驚愕した。
だから、声が出なかった。
彼女はシャクの表情を伺いながら話を続けた。
「・・・名前を聞いても名前が分からなくて・・・どうやら記憶喪失だったらしいのよ。だから、“ノラマ”って名前はエルガさんがつけたんだって。ほら、野良っぽくて、魔物だから、“ノラマ”って。本当の名前は知らないの。本人も何所から来たのか、何故石化してたのかとか、分からないんだって。」
「でも、何で魔物なのに村に連れて帰ったんだよ?」
とシャク。
「そのまま放って置くのは可哀想だったんだって。エルガさんって本当に善い人だわ。」
「お人好し過ぎるぜ・・・・」
「・・・それで、村人達にはノラマが魔物だって知られちゃ駄目だから、緋色のフード付きローブを着せてるんだって。まぁ・・・首から蛇が生えてちゃ、すぐに魔物だって分かるよね。」
「あぁ・・・」
返答はしたものの、シャクは引っ掛かる疑問をレイアに投げ掛けた。
「何で・・・何で・・・石化させられてたんだ・・?」
「さぁ・・?」
「考えてみろよ。・・・魔物を石化させて封印するってことはさ・・・それだけその魔物が強いって事だろ?」
「エルガさんもそう言ってたわ。」
「何で知ってて連れて帰ったんだよ。つーか、何で石化を・・!・・・このままじゃ、ニルバーナはやべぇーんじゃねぇーか!?」
シャクは顔色を真っ青にして小声で叫んだ。
しかし、彼女は冷静な表情で勇者に言う。
「でも、エルガさん、記憶が無いって言ってたのよ?平気よ。」
「ンなワケあるかよ!芝居だろ!」
拳を握り絞めて言うシャクにレイアは少し怒った様な口調で言い返す。
「そんなワケないわ!シャクだって見たでしょ?ノラマの態度を!あんなにサリエルさんに懐いてるのよ?大丈夫よ!」
「でも!」
「・・・いつ、いつ彼の記憶が戻るかはあたしも心配だけど・・・今は兎に角安全よ。エルガさんだって言ってたわ。」
「・・・・」
ノラマが魔物であると言う事実を突き付けられ、シャクは何を考えて良いのか分からなくなった。完全に混乱している。
沈黙したシャクを見て、レイアは歩を扉へと向けた。
そして、ドアノブを掴む。
「・・・・もし、納得がいかないんだったら・・・エルガさんに聞けば良いわ。あたしが聞いたのはそれだけだから・・・」
とレイア。
彼女は扉を開けると出て行こうとしたが、歩を再び止めた。
そして、
「・・・門番・・・・頑張れる様にしっかり寝なさいよ。」
言うなり、彼女は出て行った。

シャクはレイアが出て行くなり、ベットにどさりと倒れ込んだ。
今居る事態が悪い。
——————俺は一応は勇者。だから、悪は祓わないといけねぇ・・・。でも、レイアの言う通りで、確かにノラマは魔物であって魔物の様に振舞ってない。普通の少年みてぇーだ。・・・・だけど、所詮は魔物だ。魔物っぽくねぇーからって斬らねぇーワケにはいかねぇーんだよ。でもな、村人を襲ってるワケじゃねぇーし・・・ああああああああっ!
シャクは頭を抱えて蹲った。
考える度に益々頭が痛くなってくる。
青年は呼吸を整えて、落ち着いた。
心を無にし、気を静める。
——————確かに・・・レイアの言う通り・・・・かもな・・・。
勇者は思うと仰向けになり、天井を眺めた。



研究室に籠り、キルラーはあらゆる手段を使って滅神王エウリアの居場所を突き止めようと努力をする。人間界に転がっている石造を探知するアイテムを創るのだ。
と、言っても、お菓子を食べながらゆっくりとやっているだけなのだが。
——————くれぐれも他の奴等には言わぬ様にな。
ヘンリの言葉が甦ってくる。
滅神王エウリアを人間界から連れ帰る計画は滅神王兄弟と大悪魔神官3人と、キルラーくらいしか知っていないのだ。
——————ローレライ様とヘンリ様の弟のエウリア様は・・・確か・・とても危険な魔王様じゃなかったっけ・・?
ふと、キルラーはそんな事を考えてしまう。
彼女も又、あの大昔の魔界大戦の時に居たからである。
——————そう言えば・・・あの魔界大戦から凄く時間が経ってるし・・・ひょっとしたら、石化の魔法の魔力が切れてる可能性もあるな・・・。だとしたら・・・この石造探知機を創る意味無いじゃん!
キルラーは独りでそんな事を思いながら手を止める。
——————この自分の考えを皆に伝えるべきかな?
研究員は考える。
石化魔法が自動で解けて、魔王三男は人間界を徘徊しているか。
或いは、誰かが見つけて解いた可能性も有り得る。
しかし、彼女は研究室を出ようとはしなかった。
——————後で良いや。それより、ローレライ様とヘンリ様の似顔でも描こうっと!
思うなり、キルラーはスケッチブックを取り出して描き始めた。



一方、ヘンリはアプフェルとリンネルを連れて、以前、ローレライやヘンリの父親であるロへエガウスが使っていた魔王の部屋の中に居る。今は禁断の部屋とされていて、関係者以外は入れない。
彼等が何故この部屋に居るのかと言うと、滅神王エウリアの事が書かれている本があるかもしれないからである。
<お父様がエウリアを創造されたのだ。絶対にあの部屋に何かある!>
とこれがヘンリ様の意見である。
「しっかり探すのだ。きっと、お父様の部屋にエウリアの事が書かれた物があるはずだ。」
ヘンリは埃だらけの本棚などを探りながら二人に言う。
「てかさ、エウリアちゃんって大昔の記憶を持ってるの?」
アプフェルが引き出しの中を覗いたりしながら呟く。
「大昔の事だよ?しかも、石化させられてたんだったら、記憶とか無いでしょ?だから、そんなにエウリアちゃんの事を警戒しなくても良い様な気がするけど。」
「奴の記憶が無ければ良いと、俺も望んでいる。」
「そうなの?」
欠伸をして返すアプフェルをヘンリは暗い表情で一瞥した。
そこへ、リンネルが古びた本を持ってやって来た。
「ヘンリ様、これを。」
「!」
リンネルが差し出す本を眺め、ヘンリは彼女に駆け寄った。そして、本を受け取る。
「よくやった、リンネル!」
ヘンリは眼鏡を押し上げ、本を開いた。
中には先代の魔王の筆跡で色々と書いてあった。
「見せて、見せて!」
とアプフェルが寄って来る。
「何々・・・・“エウリアの左目は石化させる能力を持つ。エウリアが石化させた場合、エウリアの涙ではないと石化を解除する事は出来ない。”・・・へぇ~、凄いね。」
語るお調子大悪魔神官を睨みながら、ヘンリは読み上げる。
「“エウリアの後頭部、首の付け根辺りからは、各々色が異なる8本の蛇が生えている。<赤蛇>は炎を吐き、炎を食らう。又、溶岩の海を作る。<黄蛇>は雷を吐き、雷を食らう。又、噛み付いた相手の理性を奪う。<青蛇>は水を吐き、水を食らう。又、津波を呼び寄せる。<水蛇>は氷の刃を吐き、氷を食らう。又、氷河大陸をも創造する。<緑蛇>は風を吐き出し、風を食らう。又、噛み付いた相手を癒す力がある。<紫蛇>は猛毒を吐き、猛毒を食らう。<黒蛇>は暗闇に誘う息を吐き出し、闇の力を宿す。又、一瞬の間に全てを闇に葬る魔力も宿す。<白蛇>は聖なる力を宿す。それ故、己の命と引き換えに噛み付き、蘇生させる力を宿す。”」
ヘンリは驚愕した。
8本中、7本の能力は理解できる。しかし、白蛇の能力が理解出来ない。
「な、何故・・・魔族であるにも関わらず・・・・聖なる力を宿している!?」
ヘンリは思わず叫んでしまった。
「ありゃりゃ・・・これは参ったね。魔族なのに聖を好むって・・・ビックリだよ。あの大昔の魔界大戦じゃそんな蛇技なんて使ってなかったから知らなかったよ。ここに来て良かったね。つーか、成長する度に蛇って生えるのかな?」
笑って言うアプフェルの言葉をヘンリは聞いて思った。
確かに、魔界大戦の時——————つまり、エウリアを先代の魔王が創造した際、生まれて直後、魔界に牙を向いたエウリアはそんな蛇技は使ってなかった。いや、使っていなかったワケじゃない。扱えなかったのだ。未だ、幼かったが為に。
「本当にエウリアちゃんは最強最悪だね。先代のロヘエガウス様だって、“エウリアの能力は分かっていない。未知数である。”って書いてるじゃん。って事は、未だ未だ、技とかがあるんだね。楽しみだなぁ~会うの♪」
アプフェルは笑顔を浮かべる。
そんな彼の横でヘンリは本を閉じ、愕然とした。
雅か、エウリアに未だ隠された能力があったとは——————知らなかった。そして、先代の魔王自身も分からない能力を宿しているとは。
滅神王弟にリンネルが声を掛ける。
「ヘンリ様・・・」
「易々、エウリアを連れ戻すわけにはいかないな・・・本当に俺等が危ない。」
「では、如何致しますか?」
「・・・・・何とかしてキルラーにエウリアの居場所を突き止めてさせ・・・・」
ヘンリはそこで言い、言葉を切ると、本を片手に部屋から出て行こうとする。
「俺は今から馬鹿兄の部屋へ行く。お前達はキルラーを急かせてくれ。」
「はい。」
とリンネル。
「ボクは林檎ジュースを飲みに食堂へ行くよ。」
アプフェルの返答をヘンリは無視し、去って行った。



時は夜(19時過ぎくらい)。
ニルバーナの村は静まり返っている。家々に明かりが灯り、村の中を歩く人は居ない。
そんな村に襲い掛かって来る盗賊や魔物達から村人を守る為、自警団のシャクとヒルダ、オルバは門番をする。
「いつも・・・こんな感じなんですか?」
とシャクがヒルダに問い掛けた。
深緑色の彼の髪は暗いせいで黒髪に見える。
「あぁ。3時間くらいしたら、交代だ。」
「あ、はい。」
シャクは返事をし、少し体を震わせた。
「寒いのか?」
とヒルダ。
「え、まぁ・・・何か冷えるなって・・・」
「まぁな・・・夜だからな。」
「俺ァ、そーも無いっすよ。寧ろ、暖かいっすよ。あつっ!」
オルバは何所から取り出したのか分からないホットコーヒーを飲みながら返す。
「テメェー、何任務中に悠長にコーヒー飲んでんだよっ!殺すぞ、コラァっ!」
すぐにヒルダが怒声を浴びせる。
しかし、青年は何とも無く、コーヒーを飲む。
ヒルダは青筋を立てて睨み、拳を作る。
そんな二人を見て、シャクは少し笑う。
——————何だかんだ言って、この二人・・・仲が良いんだよな・・・。
とその時だった。
一軒の家から声が聞こえた。玄関で会話をしているのだろう。
数分して、玄関の扉が開き、男女が出て来た。
暗いので顔は誰だかは分からなかったが、声を聞いてシャクは確信した。
「休憩しないと駄目だ、ミーシア。」
と青年。
「休憩なんてしていられないわ。」
「駄目だ。それに、食事だって碌に摂ってないじゃないか。」
「平気よ。」
「せめて、外の空気でも吸わないと・・・」
「大丈夫よ。」
「ミーシアさん?ノア?」
何やら揉めている二人にシャクが声を掛けた。
青年の声に二人は歩み寄ってきた。
「シャク!」
とノア。
しかし、ヒルダやオルバの姿が見えるや否や、彼は声色を変えた。そんな兄を置いて、ミーシアはヒルダを見つけ、俯いた。
そんな彼女をヒルダは一瞥し、そっぽを向いた。
「シャク、何でこんな奴等と一緒に居るんだ?」
とノアが言う。
「えっと、アーノルドさんに勧められて・・・自警団に入ったんだ。少しの間だけど・・・」
「ふーん・・・」
「ヒルダさん、今日は門番だったんですね。・・・いつも、村を守って下さってありがとうございます。」
ミーシアが顔を恥かしそうに上げて、小声で言う。
そんな彼女の可愛らしい声と顔を横目で見ながらヒルダは返す。
「あぁ・・・」
「寒いでしょ?」
「いや・・そうでもねぇーよ。」
「そう・・・」
二人の会話に苛立ったのかノアは怒り口調で妹の手を引いた。
「ミーシア、家に戻ろう。帰ったら、俺がスープ作ってやるから・・・」
「う、うん・・・」
兄が手を引くが、妹は動こうとはしなかった。唯、黙ってその場に立っている。
「ミーシア・・・」
「おい、兄馬鹿。」
急にヒルダが口を開いた。そのヒルダを睨みつけ、ノアは食って掛かった。
「兄馬鹿だと!?テメェー、妹の身を心配して何が・・・」
「本当に大切な自分の妹ならな、もっとしっかり看とけ。」
「は?」
ノアの問いにヒルダは溜息をついて言い放つ。
「熱が出てんだよ。目が虚ろだ。・・・・妹に何をさせてたのかは知らねぇーがな、少しは・・・」
「何もさせてねぇーよ!ふざけた事をほざきやがって・・・・」
「ノア兄さん、止めて。」
殴り掛かろうとする様な勢いの兄をミーシアは止める。
「ヒルダさん、ごめんなさい・・・ノア兄さんがいつも・・・ゴホゴホ!」
彼女は謝りながら咳き込む。
「ミーシアっ!」
「だ、大丈夫・・・」
「でも!」
心配する兄を手で制したものの、ミーシアは揺らめく。その彼女をシャクとノアが支える。シャクはミーシアの額に手を当ててみた。
——————確かに熱い・・・。完全に熱が出てる。
「ミーシア!」
「ノア、すぐに寝かせるんだ。俺も手伝う。」
とシャク。
「いや、俺がやる。シャクには仕事があるだろ?」
「でも・・・」
ノアはミーシアをお姫様抱っこし、家へと歩を向ける。
「ヒルダ・・・貴様のせいだぜ・・・」
「何?」
妹想いの兄の台詞にヒルダが怪訝そうな顔をする。
「何で俺のせいになる?」
しかし、ノアは台詞を捨てて家へと歩み去った。
そんな青年を見て、ヒルダは溜息をついた。
「完全にヒルダさん、嫌われてますね。見てて愉快、愉快。」
とオルバ。
とそこへ、影が二つ程村の入り口に現れた。何やらこいつ等も揉めている様だ。
「さっきはお前が俺に喋らせていたから戦えなかったのだ。俺が手を下していれば、あの様な魔物なぞ一瞬だ。」
と男。
「又、イナゲ(変な)な事を。大体、長々喋ってたのはそっちの方じゃないですか。自分のせいじゃないですよ。失礼な。」
女が呆れた様に返す。
「いいや、お前が悪い。俺は絶対に認めんぞ。」
「あのね、エータイ(いつも、毎度)思うんですけどね・・・・・・・っ!」
女は鋼の刺々しい鞭が自分に襲い掛かってきたのを察知し、その場を飛び退いた。先程まで女が居た地面に穴が開く。
「誰かと思ったら、お前か・・・」
鞭を飛ばしたであろう青年の声が響く。女はにやりと口元を歪ませると、腰の剣を鞘から出し、声の主に切っ先を向けた。
「誰かと思ったら、お前か・・・オルバ。」
と女。
「いきなり攻撃とは驚いた。俺等は敵じゃないぞ。俺だ、ラヅだ。」
長髪の男は両手を挙げて言い放つ。
その男の名前にヒルダは一瞥する。
「お前か・・・」
「あぁ、今帰った。久しぶりだな、ヒルダ。」
「相変わらずだな。」
「お主もな。」
言い合う二人の横ではオルバと連れの女が向き合っている。オルバは鋼の鞭を持ち、女に言い放つ。
「やっと帰って来たのか、待ち焦がれてたぜ。ヴェロニカさんよ。」
「自分もだ、オルバ。テメェーの面にこの一撃を食らわせたくてな、うずうずしてたんだよ。」
「そいつァ、俺もだ。この鞭でテメェーを引っ叩いてやろうってな。」
「殺れるもんなら殺ってみろよ。」
「上等だ。」
「待て、オルバ。」
「何ですか、ヒルダさん。」
ヒルダがオルバとヴェロニカを止めた。
「今此処でやることじゃねぇーだろ。」
「いいや、俺にとってはやらなきゃならねぇーことなんですけどね。」
「自分もっすよ、ヒルダさん。」
とヴェロニカ。
「ヴェロニカ、止めろ。俺等が戻って来たのはオルバと殺り合う為じゃない。師匠であるエルガ殿に会いに来たのだ。」
「知ってますよ。でも・・・」
「お前の場合はエルガさんじゃなくて、サリエルさんだろ?」
とオルバが弄った。
すぐにヴェロニカは蹴りをオルバに食らわすべく脚を振り上げた。しかし、ラヅに止められ脚を収める。
「では、俺等はエルガ殿の家に行くのでな。仕事、頑張れよ。」
「あぁ。」
ラヅは言うなりヴェロニカを連れて村の中に入って行った。
そんな見知らぬ二人を見て、シャクが問う。
「ヒルダさん、あの人達って・・・」
「エルガさんの弟子のラヅ・ヘアピスとヴェロニカ・アマゾネスだ。」
「へぇ・・・」
「あいつ等はニルバーナの出身じゃねぇ。インパラーレ出身で、エルガさんに弟子入りをする為にやって来た輩だ。」
「そうなんですか・・・」
「見ての通り・・・あいつ等も相当強いからな・・エルガさんの家に帰ったら戦い方とか習えば良い。」
「そうですね。」
「まぁ、あと2時間くらいはあるが・・・門番しながら、それまでは俺が戦い方を教えてやっても良いが。」
「ヒルダさんが!?」
「あぁ・・・」
「じゃぁ、お願いします!」
シャクはヒルダの意外な言葉に驚き、すぐさま懇願した。
——————この村で俺、かなりレベルアップできそうな気がするぜ!ラッキー!
そんな事を思いながらシャクは剣の柄を握った。


続く…。

※何か面倒なワケじゃないんだけど、主人公とかのステータス・・・数字で書くんじゃなくて、★×2とかそんな感じにしてみるぜ。最大が10で評価的な感じ。数字だと何かと不便な時があるんだよな・・・。
すまんが、今度から表記するわ。ごめん。
 

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2014-12-13 : 【異世界のイストワールⅠ】 : コメント : 0 :
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プロフィール

十二仙 百露

Author:十二仙 百露
性別:女
年齢:18
身長:158cm
血液型:AB
誕生日:9月12日
好きな食べ物:甘い物
嫌いな食べ物:苦い物
趣味:小説、書道、絵を描く、模写、ゲーム、ゲーム実況見物

 

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~番外編~
Happy Halloween !! . 2014

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【勇者の特権を取り戻す為に俺は魔王を復活させ、無限ループを繰り返す。】


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